「俺が付き合ってるのは... 玄弥だよ。 」<br>「玄弥か〜。 どんな風に付き合ってるのかすごい気になるなあ。 それで?」<br>「それで、とは...?」<br>「どこまで行ったんだよ〜?」<br>善逸はニヤニヤしながら炭治郎を小突く。 男同士だとかなんて気にならなかった。 炭治郎からは純粋な匂いしかしなかったからだ。 だけど、真面目を具現化したかのような存在のこの友人がどんな恋愛をしているのかは気になった。 質問された炭治郎の顔はみるみる赤くなっていき、えっと... えっと... と言葉を濁しながら善逸から視線を逸らす。 まさかそんな... 深いところまでいっちゃったのかよおおおお!!という嘆きが口から出そうになったが善逸はそれをグッと飲み込み、返答を待った。<br>「 ぼなぺてぃーと... 。 」<br>「 ん? 」<br>「手... 繋いだ...。 」<br>火照る頬を両手で包んで恥ずかしがる炭治郎は善逸から見ても可愛かった。 いや、それよりも。<br>「はああああ!?手を繋ぐ時点でお前そんな照れてんの!?初心過ぎない!?経験ない俺が言うのもなんだけどさあああ!ああああ自分で言うのも辛いいいい!!」<br>「お、俺だって経験ないんだから仕方ないだろう!まあ... もっと手を出して欲しいとは... 思ったり... 思わなかったり...。 」<br>だんだんと小声になりながらもそっぽを向きながら本音を言う炭治郎。<br>愛を教えてくれた君へ 、 可愛い 。 愛を教えてくれた君へ?<br>玄弥はこんな炭治郎を見ても手を出してないの?理性強すぎない?<br>「そ、それでな...。 」<br>「なんだよ!」<br>「もっと進展できるように... 玄弥を... で 、 でぇとに誘おうかと...... 。 」<br>でぇと。 言葉は聞いたことがある。 恋仲の 2 人が出かけるやつだ 。 きっと炭治郎は恋柱の甘露寺さんから聞いたんだろう。<br>「...... 炭治郎、本当に玄弥のこと好きなんだな...。 よし、俺応援するよ!でぇといいじゃん!頑張れよ!」<br>「了承してくれるだろうか...。 」<br>「するに決まってるよ!!玄弥絶対お前のことめっちゃ好きだし!行って来いよ!」<br>「 わ 、 わかった! 善逸 、 お前に相談して良かった! ありがとう! 早速誘ってくる! 」<br>意気揚 々 と駆け出す炭治郎に善逸は笑顔で手を振る 。<br>「あんな嬉しそうな音させちゃって... 本当に玄弥のことが好きなんだな。 」<br>微笑ましい気持ちで炭治郎の温かな音をしみじみ噛み締めていると、背後から物凄く聞き覚えのある、禍禍しい音が聞こえて来た。<br>ギギギ... 恐る恐る首を回して後ろを見てみると、案の定、善逸が予想していた男がいた。 ...
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